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『本気で考える日本の英語教育』講演会のご報告

2011年3月1日

株式会社国際コミュニケーションズ
JET委員会事務局

『本気で考える日本の英語教育』講演会のご報告

国際コミュニケーションズJET委員会(委員長 坂井修)は、『本気で考える日本の英語教育』と題し、2月24日に名古屋、翌25日に東京にて講演会を開催致しました。関係各社の皆さまのご協力を賜り、成功裏に会を終えることが出来ましたこと、まずもって厚く御礼申し上げます。
講演会では、ジュニア・イングリッシュ・テストの開発母体である米国IMET(Institute for Measurement in Education)の代表を務めるSteven A. Stupak氏による講演を軸に、ご出席者との活発な質疑応答も行われました。
ページ上部のリンクから講演会の模様をご覧頂けます。また下記は氏の講演の要点を実際の講演形式で和訳したものです。併せてご参照下さい。講演会及びジュニア・イングリッシュ・テストに関するお問い合わせはこちらまでお願い致します。

ステューパック氏講演内容要約

~Only out of limitation can come the demand for transcendence~

1)英語をはじめる時期について

結論から申し上げると、外国語学習のスタート時期は、早ければ早いほど良いです。この点については、日本においても白熱した議論が現在も続いていることと思います。こどもの早期外国語学習に反対する理由として、早い段階から外国語を教えるとこどもに混乱を招く、といったものがあります。これは必ずしも正しくはありません。こどもにとって2つ以上の言語を学ぶことは、1つの言語(母国語)を学ぶことや、あるいは周りの様々な事象を経験し学ぶこと以上に混乱するものではありません。さらに言えば、混乱を整理して理解するのがこどもにとって自然なメカニズムなのです。こどもは混乱を通じて学ぶのです。
では、具体的に何歳から英語を始めるべきでしょうか。この点を考えるとき保護者の皆さまは次の点を肝に銘じておくべきです。“in language study, time is their best friend”つまり光陰矢のごとし、時間は刻々と流れていきます。保護者が時間の重要性に気付かずに、こどもを無為に過ごさせてしまったら、その後どれだけ大金を積んでも失われた時間を取り戻すことはできません。中学校の膨大なカリキュラムの量を考えると、中学校に入学するまでに、ある程度の実践的な英語力を身につけていない限り、その後の発展はかなり大変な苦労を伴うと言わざるを得ません。

2)TOEIC®TESTそしてJETについて

わたしは以前、世界最大のテスト開発機関ETSにおいて、TOEIC®TESTプログラムのディレクターを務めていました。開発責任者の一人としてTOEIC®TESTを開発したのも私です。近年多くの教育団体や企業において、英語能力を測る基準としてTOEIC®TESTスコアが採用されていることは大変喜ばしいことです。さらに企業のためのテストの研究を進めた結果、TOEIC®TESTより低いレベルのテストの必要性に気付き、その開発を担当しました。TOEIC Bridge®です。TOEIC Bridge®はオフィスの受付や、レストランでの接客、銀行の窓口係など、基礎的な英語で充分な人に適したテストです。学校だと、高校生等に適しています。
わたしはこどもの英語教育に長らく携わってきましたが、こどもにも能力テストが必要だと確信し、1998年にジュニア・イングリッシュ・テスト(JET)を開発しました。JETはコミュニケーション英語能力を測定するテストです。こどもたちにとって適切な言葉や内容を用いて、実際の状況での、用法やコミュニケーション英語能力を測定します。こどもの生活は学校や家族、近所の仲間やコミュニティー、そして特有の興味を巡って繰り広げられますので、これらがテストの出題内容になっています。特定のカリキュラムを想定して出題するのではありませんが、使用する構文、語彙や内容に関する枠組みがあります。

3)“テスト”の重要性について

ところで、皆さんからよく聞かれるのは、なぜそんなにテストテストと、テストばかり開発するのですか。実際問題、テストをする意義はどこにあるのですか、と。

ここで私の大学の恩師のことばを紹介しましょう。

“Only out of limitation can come the demand for transcendence”

つまり、高跳び選手は、バーがあることで初めてその跳躍力を高めていけるのです。マラソンランナーは、彼のラップを測るストップウォッチがあって、初めてタイムを上げることができます。柔道の選手は、帯の色を追うことで進歩を重ねていきます。こうした、バーであり、ストップウォッチであり、帯の色は、進歩を測るためのテストなのです。つまりテストなくして進歩なし、です。
生徒がさらなる飛躍をするためには、成果を測るものさしが必要不可欠です。私たちがテスト開発を進めた理由はまさにここにあります。まずは、TOEIC®TESTが世の中に産声を上げました。次にTOEIC Bridge®を開発しました。そして今、わたしは誇りをもってここにお伝えします。小学生そして中学生には、ジュニア・イングリッシュ・テストがあります、と。JETテストは、TOEIC®TESTと共に韓国で大きな成功を収めています。韓国は人口5000万人弱と、日本の人口の半分以下です。その韓国で、今年は約220万人がTOEIC®TESTテストを受検しています。一方日本の受検者数は約170万人です。またJETは、韓国において本年度12万人を超える受検者を見込んでいます。今後さらに増えるでしょう。こどもの未来にとって英語が重要であることを、より多くの保護者が自覚することで、そのすぐれた品質と、こどもの学習プログラムへの貢献からJETの受検者は今後も世界中で増えていくと確信しています。私たちは、JETの輝かしい展望に期待しています。最後に、実際にJETの有用性を実感してください。そして、生徒さんのモチベーションを高めるツールとしてぜひご活用ください。

テスト開発者の紹介

Steven A. Stupak IMET(JET開発団体)代表

Steven A. Stupak IMET(JET開発団体)代表

TOEIC®TESTを育てた、Steven A. Stupak氏

 

1969年より世界最大のテスト開発機関ETSで、テスト開発に従事。1982年から90年の間、ETSプログラムディレクターを務め、TOEIC®TESTを日本はじめ諸外国へ導入。TOEIC®TESTをETSで最も成功したテストに育てた実績を持つ。現在は、韓国最大の英語教育・出版社、YBM Si-saの会長顧問としても活躍中。